
こんにちは、大林(プロフィールはこちら)です。
「夫婦円満の秘訣ってあるんでしょうか?」
こういった質問をよくされるので、今日は、いつまでもオシドリ夫婦でいる方法について書きたいと思います。
目次
「悪いあの人、可哀想な私」から、ギクシャクが始まる
なぜ、夫婦仲がギクシャクしてしまうのか?
それは、夫婦がお互いに「どちらが家族のために、より多くの犠牲を払っているか?」という、無意識の主張を相手にぶつけてしまうからです。
私は悪くない。
悪いのは旦那の方だ。
俺は悪くない。
悪いのは妻の方だ。
このように、お互いが自分を正当化しようとするために、夫婦仲がギクシャクしていくのです。
アドラー心理学で有名な、アルフレッド・アドラーの本「幸せになる勇気」では、こんなことが書かれています。
家族や友人と語らう時、相談事を持ちかけるとき、いま自分がなにを話しているのか自覚することは、なかなか難しいものです。
しかし、こうやって視覚化すると、結局この2つ(悪いあの人、可哀想な私)しか語っていないことがよくわかります。
でも、われわれが語り合うべきことは、ここにはないのです。
あなたがどんなに「悪いあの人」について同意を求め、「可哀想な私」を訴えようと、そしてそれを聞いてくれる人がいようと、一時のなぐさめにはなりえても、本質の解決にはつながらない。
われわれが語り合うべきなのは、まさにこの一点、「これからどうするか」なのです。
「悪いあの人」などいらない。
「可哀想な私」も必要ない。
私も、これを読んでハッとさせられました。
この「どちらが多くの犠牲を払っているか?」という争いは、よくよく考えると、ものすごく不毛なのです。
争って争って、自分の主張のほうが強かったとしても、その先に幸せな夫婦生活はない。
どこまでいっても、勝者不在の、不毛な争いなのです。
では、夫婦生活で言う「これからどうするか」は、何をすればいいのか?
分かりやすくお伝えするために、三尺三寸箸というお話をしたいと思います。
幸せな天国、不幸な地獄。その差は紙一重だった
夫婦円満の秘訣をお伝えする上で、私が大好きな「三尺三寸箸(さんじゃく さんずん ばし)」のお話をしたいと思います。
天国も地獄も、食事をする時には、三尺三寸もあるお箸を使って食事をしているそうです。
三尺三寸と言えば、約1メートル。
ものすごく長い箸を使っているわけです。
地獄では、自分が食べたいものを奪い合っています。
でも、三尺三寸もある箸だと、自分の口にうまく食べ物を運べません。
そのため、地獄の人たちは、いつもお腹を空かせてイライラしています。
一方、天国でも、三尺三寸箸を使って食事をしているのですが、なぜか皆、幸せそうです。
天国の人たちは、相手が食べたいものを取ってあげて、相手の口に運んであげているのです。
「あなたは、コレが好きだったよね。どうぞ」
「ありがとう!あなたはコレが好きだよね、どうぞ」
こういった感じで、お互いに与え合っているのです。
奪い合う地獄。
与え合う天国。
天国も地獄も、環境は全く変わりません。
その差は、そこにいる人達の意識の差(奪い合うか?与え合うか?)の違いだけなのです。
そしてこれこそ、夫婦円満の秘訣と言えるのです。
どういうことか?と言いますと…
「与えてもらう」んじゃない、「自分から与える」んだ
与えてもらうのではなく、自ら与えるスタンスでいよう。
これこそ、夫婦円満の、たった1つの秘訣です。
結局のところ、夫婦がお互いに「相手から与えてもらおう」という意識でいると、上手くいかないのです。
自ら与えることから始めれば、先ほどの三尺三寸箸のお話にもあるように、円満でいられるのです。
聖書には、「与えよ、さらば与えられん」という言葉があります。
また、鏡の法則も有名ですね。
自分がしたことは、巡り巡って、自分に返ってくるのです。
これは、自然の原理原則です。
「与える」と言っても、難しく考える必要はありません。
こういった、ちょっとした気遣いで良いのです。
さらに、この「与える」について、以下のポイントもおさえておくと効果的です。
相手の「愛の言語」を見極めるのがベスト
心理学には、「愛の言語」というものがあります。
人間は、一人ひとり、愛情の表現の仕方・愛情の受け取り方が異なります。
言葉で伝えるのが響く人もいれば、プレゼント(物質的なもの)が響く人もいます。
愛の言語は、以下の5つのタイプに分類されます。
つまり、「相手の愛の言語は、どのタイプなのか?」を見極めて、その愛情表現をしてあげるのが、最も効果的なのです。
この「愛の言語」については、以下のページでも詳しく解説していますので、ご参照ください。
>> 夫婦やカップルのすれ違いを解消する「愛の言語×5」って知ってますか?
「与える」時の注意点×2
(1)相手の反応は気にしない。自分がしてあげたいようにすれば良い
あなたが先に与えて、愛情表現をしたとしても、相手がどう反応するかは分かりません。
基本的に、相手をコントロールすることは不可能なのです。
コントロールの気持ちが入った時点で、それは「与えてもらう」ことを前提にした行動になってしまいます。
アドラー心理学では、「課題の分離」という考え方があります。
自分は自分。
相手は相手。
自分がしたことに対して、相手がどう反応するか?は、相手が決めること。
自分は、自分が最善だと思うことをすればいい。
もし今、あなたの夫婦関係がギクシャクしていて、会話もないような場合。
あなたがいきなり「与える」意識に変わると、相手は戸惑うはずです。
相手も、あなたの愛情を素直に受け止められないかもしれません。
しかし、相手がどう反応するか?は、相手の課題です。
あなたの課題ではありません。
あなたは、ただ自ら与えることを選択し、自分にとっての最善を尽くせばいいのです。
(2)見返りを求めない
ギブ・アンド・テイクという言葉もありますが、与えることを実践しようとすると、無意識に「自分がこれだけやってるんだから、相手も自分に良くしてくれるべきだ」と、見返りを求める気持ちが出てくることがあります。
(実際、私もそういう気持ちが出てきてしまうことがあります^^;)
そういう気持ちを持ったままでいると、相手から見返りが無かった時に、「こんなに頑張ってるのに!」という怒りが出てきてしまうので、要注意です。
結論から言うと、与えれば絶対に返ってきます。
しかし、目の前の相手から返ってくるとは限らないのです。
以前読んだ「しない生き方」という本にも、こんなことが書かれていました。
世の中は、ビリヤードのようなもの。
目の前の人に与えても、その人から返ってくるとは限らない。ビリヤードの球が、ある球にぶつかって、その球がまた別の球にぶつかって…。
結果的に、最初に打った球に返ってくる。このように、巡り巡って返ってくるのです。
なので、焦らない、焦らない。(本の一部を要約)
自然界というのは、面白いくらいにバランスを取ろうとします。
与え続けるだけ、という状況は、絶対に起こりません。
なので、安心して与え続けてください。
(補足)イライラの原因も、実は自分の中にある
余談ですが、相手にイライラすることってありますよね。
実は、イライラ(怒り)の感情は、自分に原因があるのです。
分かりやすいように、私の事例をお話します。
イライラの事例:家族でお風呂に入っていた時
私と妻と長男の3人で、お風呂に入っていた時のことです。
私が長男にお湯をかけたところ、長男がビックリして泣いてしまったのです。
それを見た妻が、私に「ちょっと熱いんじゃない?」と言ったのです。
私は、この「ちょっと熱いんじゃない?」という言葉を聞いて、イラッとしたのです。
なぜかと言うと、私の頭の中で、以下のような「無意識の言葉の変換」が起きたからです。
- 妻は、特に深い意味もなく「ちょっと熱いんじゃない?」と言っただけ
- なのに、私の頭の中では、妻の「ちょっと熱いんじゃない?」の言葉が、無意識に「もっと優しくしてあげてよ」に置き換わってしまった
- そして、私は自分で自分に「息子に優しくできない父親」=「ダメな父親」というレッテルを貼った
- 「自分はダメな父親じゃない!妻より息子を愛しているんだ!」と主張したいがために、イライラした
このように、人間は、自分で勝手に、言われた言葉を変換してしまうことがあります。
相手に言われた言葉をそのまま受け取らず、自分のフィルターを通して聞いてしまう。
これが、イライラの原因だったりするのです。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご参照ください。
まとめ:まずは、自分から変わろう
いかがでしたでしょうか。
偉そうに話してきましたが、何を隠そう私も、日々悩む中で実践中です^^;
人間は、他人を変えることはできません。
相手に「自分を愛してほしい」と伝えても、あなたが期待している愛は得られません。
そうではなく、まずは自分が変わること。
自分から愛を与えること。
これが、夫婦円満の秘訣なのです。
ギブ・アンド・テイクではなく、ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ・ギブ…たまに返ってきたらいいかな?
私も日々、こんな気持ちで過ごせるようにしていこうと思います。
参考になれば幸いです。
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